GENESIS日本ワインセレクションについて
- Toshihiro Nishijima
- 2024年11月24日
- 読了時間: 2分
「日本ワインの美味しさを一番知らないのは日本人かもしれない」
ワインに携わる仕事をしていて日本のワイン造りとはほぼ30年の付き合いとなります。
日本ワインの歴史は140年ほどで紀元前から続く海外の歴史とは比べることは出来ませんが、現代社会においてはその歴史的なハンデは解消されつつあります。日本でワイン産業が発展しづらかった原因は醸造技術の未熟さや食文化の違いなどいくらかありますが、一番は日本は素晴らしく水が豊かでヨーロッパのようにブドウなどの果汁を水代わりに飲む必要がないためワインに対する需要が育ちにくかった、そしてワイン用のブドウも日本の気候風土にそぐわなかったということが挙げられています。
日本人の誇るべき特徴のひとつに、他国から伝わったものを最高の形にしてお返しするとういう○○があります。自動車やアニメがその代表ではありますが、近年はスポーツや芸術の世界でも同じように最高の結果を出し続けています。近年はお酒の世界でもウイスキーは世界最高峰の称賛を受け、そしてワインはそのテロワールと向き合いながら日本特有の美味しさを追求できるようになりました。
冒頭に書いたように日本人の多くはその可能性に目を向けようとしていません。
相変わらず海外の有名ワインと比較しながら日本のワインを語ろうとすることで、その美味しさに気づかない。たいへんもったいないことです。
増浦行仁氏は写真の世界で世界に驚きを与えました。写真を通して日本人の精神世界を表現されました。その写真をまとったGENESIS日本ワインセレクション。ヨーロッパから海を渡ってきたワインつくりにも日本人の精神性が色濃く反映されております。今回参加していただいた9ワイナリーの中にはそれぞれのストーリーがあり、順次このHPでご紹介していく予定です。そなかで日本でのワインつくりの意味を見いだし、日本ワインの今後にエールを送っていただければと思います。
合同会社ほろ酔いカレッジ 西島 俊裕


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